縮毛矯正の失敗の原因とビビり毛の補修

縮毛矯正の失敗はなぜ発生するのか

くせ毛での悩みは尽きません。しかし縮毛矯正は技術的にかなり難しい上、縮毛矯正技術の優れた美容室は極めて少ないのが現状です。専門店と言われるサロンでさえ時間に追われている現状、どうすればサラサラのストレートになれるのでしょう。

伸びていない

髪が硬くなってしまった

最悪、ビビり毛になってしまった

なぜ、ツヤツヤのストレートにならないのでしょう?
縮毛矯正はそんなに難しいのでしょうか?? 答えは「Yes」です。B2Cは縮毛矯正を非常に慎重に施術しています。

ビビり直し:縮毛矯正料金+¥5000まで
(範囲によります。特殊技術のため学割はありませんが、根元の縮毛矯正などと合わせ注文の場合はこれ以上は頂きません。また、ビビりの程度により、必ず直せるとお約束できるものではありません。事前のLINE相談も承ります。ご相談だけなら無料

縮毛矯正の失敗「ビビり毛」は直せるか

ビビリの程度や原因によって修復の可能度、修復の完成度に差があります。正直、やってみないと分からないケースが大半ですが、元より悪化させない事は大前提に施術いたします。 見た目は修復できたとしても、それは組織が崩壊しかかっている髪の形状を真っすぐに整形したに過ぎないので、ダメージが回復する事はなくさすがに健康毛ほどサラサラツヤツヤというわけにはいきません。術後、引っ張るとまた縮れてしまうので、当面は慎重な注意が必要になります。

Before

実験用に作ったビビり毛のウィッグですが、さすがに今どき、縮毛矯正が苦手な美容室でもここまで酷い失敗はなかなか無いと思います。ちょっとやりすぎたかも・・・

毛先の状態

まるで焼けた様な縮れ方ですが、アルカリと熱で髪が変性してしまうとこんな感じになります。ダメージは回復しませんが、見た目だけでもまっすぐにできないか、を試みます。

前処理

髪の内部組織が壊れている状態なので前処理トリートメントを髪の内部に補給します。
ナンバースリー社のタンニンブリッジを使用しました。

1剤の塗布

1剤を塗布します。スピエラとGMTを使用しました。ただし、比率は通常とは全く違う調合にしています。

プロセスタイム

約7分放置しました。そんな短時間で薬剤が乾燥するわけでもないですし、加温なんて当然しませんし、ウィッグには体温もないのでラップで巻く必要は無かった気がするのですが、そこはなんとなく習慣です。

プレーンリンス

1剤を洗い流した状態です。濡れている状態ではまるでビビりが無くなったかの様に見えますが、それは髪が水分を吸収してそう見えるだけで、今の段階では1剤が反応したにすぎません。

ドライ後

乾かせば結局この通りです。アイロン操作前ですから、水分が残りすぎていては危険ですし、かといってカラカラに乾かし過ぎても良くありません。

ドライ後の毛先

1剤を洗い流して乾かしただけでは、まだ何も解決されていません。アイロンでビビった髪ですがアイロン操作なしに修正する方法は思い当たりません。当然、的確な温度設定とデリケートなアイロン操作が必要です。

アイロン操作

アイロン操作の開始です。決して引っ張ってはなりません。そんなことをすれば余計にビビります。アイロンにはコツが必要ですが、そこは慣れるしかないと思います。温度は150℃に設定しました。

アイロン操作完了

アイロンを入れ終わった状態はこの様につるっとなりますが、定着後もこの状態が必ず維持されるわけではありません。

定着剤の塗布

定着剤を使用します。定着剤には過酸化水素水を使用しました。この時も髪を引っ張らない様、丁寧に塗布します。

定着剤プロセスタイム

毛先しか施術していませんので、毛先だけに塗布しています。念のため約15分放置しました。

シャンプー後

定着剤はしっかり洗い流す必要があります。酸化剤の残留を予防するためヘマチンが高濃度配合されているシャンプーを使用しました。

そしてドライイング

さて、ドライイングしてみました。あの恐ろしいビビりは一体どうなったでしょうか??
パッと見た感じでも改善は出来ている様子です。

完成です。サイド

ここまで酷いビビりが完全に直るはずもなく毛先までピシッとまっすぐに回復できるわけではありませんが、チリチリはほぼ解決できたようです。

完成です。バック

バックからの写真です。毛先にも枝毛の様なダメージは残ってしまいました。この時点ではこれで限界でした。 写真をクリックしていただければ拡大が可能です。

施術前・施術後の比較

beforeとafterを並べてみました。比較してご覧ください。 ただ施術後も気を付けて扱わないと、少し強く引っ張ればまた縮れが復活してしまう恐れはあります。

お疲れ様でした。

弱酸性の薬剤が開発されて以来紆余曲折しながらもノンアルカリ縮毛矯正は進化してきました。しかしまだまだ進化の余地はあり、研究は続きます。実際にビビり直しをした映像も併せてごらんください。

実録、ビビり直しのお客様