ビビり毛直し

縮毛矯正の失敗はなぜ発生するのか

くせ毛での悩みは尽きません。しかし縮毛矯正は技術的にかなり難しい上、縮毛矯正技術の優れた美容室は極めて少ないのが現状です。専門店と言われるサロンでさえ時間に追われている現状、どうすればサラサラのストレートになれるのでしょう。

伸びていない

髪が硬くなってしまった

最悪、ビビり毛になってしまった

なぜ、ツヤツヤのストレートにならないのでしょう?
縮毛矯正はそんなに難しいのでしょうか?? 答えは「Yes」です。B2Cは縮毛矯正を非常に慎重に施術しています。

ビビり直し:縮毛矯正料金+¥5000まで(税込)
(範囲によります。特殊技術のため学割はありませんが、根元の縮毛矯正などと合わせ注文の場合はこれ以上は頂きません。また、ビビりの程度により、必ず直せるとお約束できるものではありません。事前のLINE相談も承ります。ご相談だけなら無料

B2C梅田・Raffine三宮・gem元町
縮毛矯正の失敗、ビビり毛の補修

縮毛矯正はなぜ失敗するのでしょうか

  • 縮毛矯正1 理由① 髪のダメージに対して薬剤が強すぎる もっとも多い失敗がこれ。ダメージ毛や加齢毛に合わない薬剤を使えば即失敗!

    • 美容師が「薬剤の濃度とpH」を誤ると失敗は確定する

      ヘアカラーなどで傷んでしまった髪や、既に矯正歴のある毛先のダメージ部分に強い薬剤や昔ならではのアルカリ剤を塗ってしまうとアイロンの入れ方に関係なく髪が縮れます。特に昔ならではのpHの高い薬剤は要注意です。しかしノンアルカリ剤(スピエラやGMT)は習得が難しくて施術に時間も手間もかかるため「傷むけど簡単な昔の薬剤」に回帰する美容室が多く、専門店と名乗る店までその傾向が及んでいます。

      縮毛矯正失敗1
  • 縮毛矯正1 理由② アイロン操作が手早すぎる アイロンが短時間で済むサロンは「伸びない」か「傷む」かのどちらかです。

    • 強力な薬剤+高温では短時間で髪が変性する

      「薬剤の浸透が適度な状態で手早いアイロン操作」では伸びません。「薬剤が過剰に浸透している状態で手早いアイロン操作」では伸びますが極端に傷みます。いわゆる「まっすぐすぎる不自然なストレート」を生み出す原因になります。どのみち短時間で急いで施術すれば必ずしわ寄せが来るわけです。お客様の髪質に合わせて、部位ごとに細かく濃度や調合を変えなければ失敗します。薬剤を最適な状態に浸透させ、きっちりしたアイロン操作をすることが少ないダメージで美しいツヤツヤ毛を作る結果につながるのです。ある程度時間がかかる事はやむを得ないでしょう。

      縮毛矯正風になびく
  • 縮毛矯正2 理由③ アイロンで引っ張りすぎ 腕に力を入れて髪を挟み、必死で引っ張る美容師は危険です。

    • 引っ張り荷重で髪は破壊される

      試しに抜けた髪などを強く引っ張ってみてください。チリチリに縮れるはずです。薬剤に反応している髪はこの現象がさらに起こりやすくなっており、まして温度の高いアイロンで挟み、力強く引っ張ればビビり毛が発生する失敗確率はぐんと上がります。上手な美容師は力を入れて引っ張ったりはしません。

      縮毛矯正失敗2
  • 縮毛矯正3 理由④ 加齢で髪が弱っている 太さに関係なく若い頃の頑丈さは失われているのです。同じ技法ではダメ。

    • 特に生え際の髪が弱い

      30代後半あたりから、生え際の髪が特に弱くなります。白髪染めまで施されていると通常のアルカリ剤ではほとんど成功は望めず、安全なはずのスピエラやGMTでさえ濃度設計や施術を慎重に行わないとビビる可能性があります。こういった弱い髪やダメージヘアをキレイにに伸ばすのには、美容師にかなりの知識と実力が必要です。

      縮毛矯正失敗3
  • 縮毛矯正3 理由⑤ 結局美容師次第で決まってしまう わざとこの失敗する美容師なんてどこにもいません。知識不足が失敗を招くのです。

    • 知識と集中力が不可欠です

      一見、縮毛矯正の技術自体はカットと比べると誰でもできそうなものに見えますが現実は真逆なのです。薬剤濃度の判断、乾かし方の判断、アイロンの入れ方、温度、何かひとつ合わないだけでも失敗するのが縮毛矯正です。しかもお客様全員が髪質が違うだけでなく、一人のお客様だけでも前髪と襟足は違う髪質であるように数種類の髪質が混在し、根元が健康で毛先が傷んでいるといった風に状態も複数種類です。それらすべてを計算して判断しなければ失敗に繋がり良い縮毛矯正はできません。

      縮毛矯正美容師

縮毛矯正最悪の失敗「ビビり毛」は直せるか

ビビリの程度や原因によって修復の可能度、修復の完成度に差があります。正直、やってみないと分からないケースが大半ですが、元より悪化させない事は大前提に施術いたします。 見た目は修復できたとしても、それは組織が崩壊しかかっている髪の形状を真っすぐに整形したに過ぎないので、ダメージが回復する事はなくさすがに健康毛ほどサラサラツヤツヤというわけにはいきません。術後、引っ張るとまた縮れてしまうので、当面は慎重な注意が必要になります。

ビビり毛補修2

Before

実験用に作ったビビり毛のウィッグですが、さすがに今どき、縮毛矯正が苦手な美容室でもここまで酷い失敗はなかなか無いと思います。ちょっとやりすぎたかも・・・
ビビり毛補修・その1
ビビり毛補修3

毛先の状態

まるで焼けた様な縮れ方ですが、アルカリと熱で髪が変性してしまうとこんな感じになります。ダメージは回復しませんが、見た目だけでもまっすぐにできないか、を試みます。
ビビり毛補修・その2
ビビり毛補修5

前処理

髪の内部組織が壊れている状態なので前処理トリートメントを髪の内部に補給します。
ナンバースリー社のタンニンブリッジを使用しました。
ビビり毛補修・その3
ビビり毛補修6

1剤の塗布

1剤を塗布します。スピエラとGMTを使用しました。ただし、比率は通常とは全く違う調合にしています。
ビビり毛補修・その4
ビビり毛補修7

プロセスタイム

約7分放置しました。そんな短時間で薬剤が乾燥するわけでもないですし、加温なんて当然しませんし、ウィッグには体温もないのでラップで巻く必要は無かった気がするのですが、そこはなんとなく習慣です。
ビビり毛補修・その5
ビビり毛補修8

プレーンリンス

1剤を洗い流した状態です。濡れている状態ではまるでビビりが無くなったかの様に見えますが、それは髪が水分を吸収してそう見えるだけで、今の段階では1剤が反応したにすぎません。
ビビり毛補修・その6
ビビり毛補修9

ドライ後

乾かせば結局この通りです。アイロン操作前ですから、水分が残りすぎていては危険ですし、かといってカラカラに乾かし過ぎても良くありません。
ビビり毛補修・その7
ビビり毛補修10

ドライ後の毛先

1剤を洗い流して乾かしただけでは、まだ何も解決されていません。アイロンでビビった髪ですがアイロン操作なしに修正する方法は思い当たりません。当然、的確な温度設定とデリケートなアイロン操作が必要です。
ビビり毛補修・その8
ビビり毛補修11

アイロン操作

アイロン操作の開始です。決して引っ張ってはなりません。そんなことをすれば余計にビビります。アイロンにはコツが必要ですが、そこは慣れるしかないと思います。温度は150℃に設定しました。
ビビり毛補修・その9
ビビり毛補修12

アイロン操作完了

アイロンを入れ終わった状態はこの様につるっとなりますが、定着後もこの状態が必ず維持されるわけではありません。
ビビり毛補修・その10
ビビり毛補修16

定着剤の塗布

定着剤を使用します。定着剤には過酸化水素水を使用しました。この時も髪を引っ張らない様、丁寧に塗布します。
ビビり毛補修・その11
ビビり毛補修12

定着剤プロセスタイム

毛先しか施術していませんので、毛先だけに塗布しています。念のため約15分放置しました。
ビビり毛補修・その12
ビビり毛補修16

シャンプー後

定着剤はしっかり洗い流す必要があります。酸化剤の残留を予防するためヘマチンが高濃度配合されているシャンプーを使用しました。
ビビり毛補修・その13
ビビり毛補修21

そしてドライイング

さて、ドライイングしてみました。あの恐ろしいビビりは一体どうなったでしょうか?? パッと見た感じでも改善は出来ている様子です。写真をクリックしていただければ拡大が可能です。 サラサラといかないまでも、一応にストレートの体にはなりました。
ビビり毛補修・その14
ビビり毛補修19

完成です。サイド

ここまで酷いビビりが完全に直るはずもなく毛先までピシッとまっすぐに回復できるわけではありませんが、チリチリはほぼ解決できたようです。
ビビり毛補修・その15
ビビり毛補修22

完成です。バック

バックからの写真です。毛先にも枝毛の様なダメージは残ってしまいました。この時点ではこれで限界でした。 写真をクリックしていただければ拡大が可能です。
ビビり毛補修・その16
ビビり毛補修20

施術前・施術後の比較

beforeとafterを並べてみました。比較してご覧ください。 ただ施術後も気を付けて扱わないと、少し強く引っ張ればまた縮れが復活してしまう恐れはあります。 写真をクリックしていただければ拡大が可能です。
ビビり毛補修・その17

ビビり毛補修23

お疲れ様でした。

弱酸性の薬剤が開発されて以来紆余曲折しながらもノンアルカリ縮毛矯正は進化してきました。しかしまだまだ進化の余地はあり、研究は続きます。実際にビビり直しをした映像も併せてごらんください。
ビビり毛補修・その18