一芸

僕がスタッフに対して思う事は、 雇った限りは、できる限り大事にしよう、という事です。
 しかし、ここは企業な上、対象は大切なお客様、 しかもチームワークも求められる職種ですから、どんな人間でも大事にできるか、というと、 それは無理な話なんです。
ですから、入社試験でしっかり選び、「合わない」と思った人は人手不足でも不採用にし、 「この人！」と思えば無理をしてでも採用したりもしてきました。
意外に思われるかもしれませんが、僕はその入社試験の中でも「面接」をそれほど重視しません。
いや、面接だけでは決めない、と言った方がいいでしょう。
今いるスタッフの中には面接の時に、ほとんど何も話せずにただ突っ立っていただけの者もいました。　しかし今、元気に笑顔で働いているのを見ると、判断は、間違っていなかったと思います。　
もちろん、面接以外は優秀だったから採用したのですけどね。
採用は僕にとっては決意と覚悟です。もちろん、間違いはゼロではないですが、そこまでの思いをもって受け入れたスタッフだから、大切なお客様を担当させる気になれるわけです。

 さて、この春の新人の増永君ですが・・・
その面接のときの僕の彼に対する質問、
「美容以外のことで何か特技はありますか？？」
彼の答えは　
「手品が・・・　得意です」
「そこが気に入って採用した」、という事はまったくありませんが、面接でそう言っていた以上、 やってみてもらいましょう！！
今日、お見えのロングメニューのお客様、時間も長くて退屈でしょうから、ということで彼に一芸を披露してもらったわけです。
たしかに、会話もイマイチだし、リズムもよくない手品ですが、内容はなかなかのもので、種もしかけもわかりませんでした。
暇つぶしにはなかなか良い！
もし、お店の込み具合に余裕があるとき、増永がいれば、ご希望に応じて「手品ショー」を披露させていただきますよ！
そして、やはり一芸あるということは、良いことです。
それと「彼は器用なのだろうな」と思いました。
美容師なのだから器用に越した事はありません。
美容師が手先を鍛える効果のある趣味を持つことは、良いに決まっているのですから。