今から10年ほど前までは、成人式の日には僕は先頭を切ってしゃしゃり出てはセットをしていました。お客様のお振袖に合わせ、髪飾りの買い付けに行ったりと僕にとっても成人式は大きなイベントでした。
「親」が自分が成し得なかった事を「子」に託す、というのは良くある話だと思います。
子供のいない僕とてそれは同じです。
僕ができなかった事をスタッフに託す、という事です。
僕が男であるが故、「セット・メイク・着付け」の全てを受け持つ事ができません。
正直これはハンディだと思っています。
本当は全部自分の手で一人の成人式を作り上げる、と言う経験をしたかったのですが、これは仕方ない。
女性スタッフは何でもできます。だから、せっかくの成人式を「流れ作業」なんかでやってほしくない。
つまり、「セット担当」「着付け担当」「メイク担当」なんかじゃなく、「○○様担当」と言う感じで、成人式のお客様お一人お一人を
美容師一人で責任担当する、と言う形を取りたいとずっと思っていました。
何年前からでしょう・・・
今ではすっかり、それが当たり前になっています。
今、ウチのスタッフで振袖を着付けられるスタッフは7人ほどいます。
毎年毎年、成人式や卒業式を頑張っているスタッフたちは、すっかり和装が上手になりました。
もちろん、今さら僕の出る幕なんてありません。それでも僕は早朝からRaffineの事務所にスタンバイしています。
毎年アクシデントも起こりませんが、成人式となるとどうも店に行かないと落ち着かないのです。
今年の成人式、僕から見るとなかなかステキです。
成人の皆様の思い出作りのお手伝いは出来たでしょうか。
コメントする